

山茶花を 雀のこぼす 日和かな (子規)
子規はまた漱石ともゆかりがありますが、今日は最近の読書から、夏目漱石「草枕」のご紹介です。
草枕
作者:夏目漱石
監修:武者小路実篤、麻生磯次、三輪知雄
発行所:新学社

※この本には「二百十日」も入っています。

私の「草枕」は、この世間普通にいう小説とは全く反対の意味で書いたのである。
という漱石の序で始まります。
本文は大変有名な

智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とにかく人の世は住みにくい。
から始まります。
この「新学社文庫」は学生向けの解説がついた文庫です。装丁・扉版画は棟方志功です。
テレビで「グレン・グールド」が漱石のこの【草枕】を愛読書にしていたことに驚いた私は家の中にほってあったこの本を引っ張り出して、改めて読んでみました。


俳句的小説を描くことを念頭においた漱石39歳の苦心の作であり、大変高度な芸術論になっているようです。
調子のよい言葉がリズミカルに流れ、中国の漢詩や思想を織り込みながら、ヨーロッパの美術にも触れながら、自然に生きる、とにかく自然に振舞い自然に同化し、体で生も死も受け入れていく中で美しさを感じるように生きる。そこに芸術が個々に異なった形に表れるということでしょうか。大変難しい。
以前はもっと簡単に読んだのに「グレン・グールド」のことを思いながら読むと難しくて時間がかかりました。
さて夏目漱石についてはもうひとつ。

2009年10月22日(木)時代祭りのとき御池大橋の駐車場に車を留めて歩いたとき見つけました。「三条大橋」にあると思い込み探しても見つからなかったのですが「御池大橋」だったのです。
春の川を 隔てて 男女哉


これは4度目の京都(1915年春「硝子戸の中」の執筆のために訪れていました)で知り合った祇園「大友」の多佳さんと諍いをおこした漱石のちょっと寂しい心持を歌にしたもののようです。
byニコちゃんでした。

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御池大橋歌碑は下記の場所です。
漱石の「草枕」は、文学的な眺めからの数学の教科書だ。
句碑の本句取りから、
銭(数)の川を 隔てて 膠鏘音
(がま口の 閉じ開けごとに 膠鏘(きゅうそう)音)
月日をそろばん(4、1)のパチパチ(8,8)から漱石忌(12,9)へ
8,8と隔て弾き漱石忌
8月8日は、そろばんの日でがま口の日・・・
ヒフミヨの日も潜ませたい。
数の言葉ヒフミヨ(1234)の風景は、3冊の絵本で・・・
絵本「哲学してみる」
絵本「わのくにのひふみよ」
絵本「もろはのつるぎ」